1.はじめに
というわけで後編。前編で強そうポケモンと強そう構築を考えて、使用構築を決めていこうという話。
かなり長いので適当に読み流してもらいたい。ただし最後に決勝戦のBVがあるので必要であれば目次から飛んでもらうように。
詳細の諸々は前回記事参照。
残りは「続きを読む」から。
2.構築の経緯
①出発点
ポリゴンという最強のポケモンは万人の構築に入りうるゆえ、それ以外の構築の系統を考えたとき、頂点にあるのはケーシィ、ゴース等の高速アタッカーであろうと考えた。理由は前編で述べたそれぞれ構築をケーシィ&ゴース+ポリゴンで抑えられると思ったからである。
トリル→一見強そうだが、高耐久ポケモンで時間を稼げばすぐに切れるものを核に据えるのは弱い(H振り輝石ポリゴンをナックラーのばかぢからで落とせない)。
積み構築→襷ケーシィで止まる。アタッカーが崩れたらまともなポケモンが残らない。
どくびし→毒が入らないアタッカーの処理が怪しい(多分ポリゴンで受けられるが)
ということで高速アタッカー多めでそれらにできる限りの行動保証を持たせることを意識して構築を組んだ。実際の対戦ではトリルナックラーが思ったより多くて驚いたが、トリラーを行動させずに落とす、トリル後に時間を稼いで切らすなどして対処した。
②各ポケモンの採用
まずは軸となる高速アタッカー2体、ケーシィとゴースを採用。ケーシィにはストッパー性能を期待して襷を、ゴースには通りの良いゴースト技を上から打つべくスカーフを持たせた。
次に上2体を動かすための起点作りとして原種イシツブテを採用。がんじょうで確実にステロ展開なり削りなりをしてイバンだいばくはつで退場できるようにした。
加えて相手のポリゴンを倒せる駒として、輝石ビルドレドッコラーとカシブヒトツキを採用。ドッコラーは輝石で耐久を強化しながらビルドレで体力回復と削りを行う。ヒトツキはカシブでシャドボのダメを半減しつつ剣舞せいなるつるぎでポリゴンを削っていく。
ラス1に最強ポケモンのポリゴンを自分でも採用。(考察が間に合わなかったので)広くふんわり勝てそうなどくタイプになるやつを適当に作って完成とした。
3.使用構築と個別紹介
サムネと順番が違うのは気にせずに
サイコキネシス/シャドーボール/めざめるパワー地面/チャージビーム
ゴース@こだわりスカーフ ふゆう
イシツブテ@イバンのみ がんじょう
ロックブラスト/じしん/だいばくはつ/ステルスロック
ポリゴン@ノーマルZ ダウンロード
ヒトツキ@カシブのみ ノーガード
①ケーシィ
ケーシィ@きあいのタスキ おくびょうCS252 (特性:マジックガード)
サイコキネシス/シャドーボール/めざめるパワー地面/チャージビーム
王冠のためレベル100にした関係上生涯進化できないかわいそうなケーシィになってしまった。
高いCとSを持つ高速アタッカー。マジックガードで襷を絶対失わないのでストッパー性能が高い。
サブウェポンにはエスパー技を半減してくるあく・はがね・エスパーを意識したものを入れた。エスパータイプに向けてシャドーボールを、はがねタイプに向けてめざ地を採用した。この環境でのはがねタイプはコイル・ココドラ・ダンバル・ギアル・ヒトツキなので、シャドボ+めざ地で(ギアル以外)対応できる。残りは(よくわからなかったので)抜き性能を上げられる(かもしれない)チャージビームを入れた。
選出は2/4だがバトル場に出たのは1回だけ。でんじほうを避けて勝った。
②ゴース
ゴース@こだわりスカーフ ひかえめCS252
ケーシィと同じく特殊の高速アタッカー。ケーシィより一致技の範囲が広いことが強み。
ということでスカーフを持たせたが控えめと臆病でかなり迷った。結果的には、臆病スカーフに泣かされることを薄々感じつつも控えめにして火力をとった。(参加者に臆病スカーフがいました。当たらなくてよかった。)
技は一致の2つと、強引に積みアタッカーを含めて1:1交換をとれるみちづれ。あとは(よくわからなかったので)弱点を幅広く突けそうなエナジーボールにした。
選出は2/4だがバトル場に出たのは1回だけ。スカーフシャドボで2体飛ばして勝った。
③イシツブテ
イシツブテ@イバンのみ さみしがりAS252 (特性:がんじょう)
ロックブラスト/じしん/だいばくはつ/ステルスロック
起点を作るやつ。雑に削るorステロ撒くのが終わったらイバン爆発して退場する。
イバンを確実に食べてもらうためHBDの個体値を下げて、種族値上高いBに下降補正もかけた。その結果努力値はSに行きイバンなしで抜ける相手だらけになってしまった(そもそも速い相手がそんなにいなかった)。
起点作りが一番の仕事だが、レベル1対策も兼ねた駒になっている。裏から出てくるレベル1はステロで機能停止に、対面したらロクブラで襷or頑丈を貫通させて落とす。(おそらくトリルする)ヒトモシをロクブラ3ヒットで落とせたので良かった(レベル1はいなかった)。
選出は4/4。削ったり何故か2タテしたりして思った以上の活躍をしてくれた。
④ポリゴン
ポリゴン@ノーマルZ ひかえめHC252(特性:ダウンロード)
最強のポケモンは自分で使っても強いでしょということで採用。でも一番適当に考えた枠なので性格も努力値振りも技も何もわかっていない。
①ポリゴンは遅いのでSに振り切っても高速ポケモンを抜けない
②となると汎用耐久対策のどくどくを食らいやすそう
③なら毒が効かないポリゴンになろう
という軽い理由でZテクスチャーでどくタイプになるやつにした。はがねタイプになる(=アイアンテール採用)と相手の輝石ポリゴンに有効打がなくなることからはがねタイプはなし。どくタイプはケーシィに勝てなくなる(襷込みで2回上から叩かれて落ちる)のだがそこには目をつぶることにした。
毒テクスチャー自体は6世代のとき(輝石ポリゴン2として)使ったことがあり、どくタイプに化けることで毒が効かなくなるだけでなく耐性も大きく変わる(みがわりとの差別化)。
この型の弱点は攻撃技を1つしか採用できないゆえの遂行速度の遅さなのだが、今回それをZワザでの能力上昇、ダウンロード、一貫しやすいシャドボで補えることから使ってみようと思った。
とはいえこの型なら相手より速くZテクスチャーしなければいけないのでもっとSに振るべきだったし火力もそんなに割かなくて良さそうだしいろいろ考察不足だった。HSが無難でいいのかな…
選出は0/4。ろくに考察してないポケモンを出す勇気などなかった。
⑤ドッコラー
ドッコラー@しんかのきせき いじっぱりAbDs (特性:てつのこぶし)
151(4)-128(196)-83(64)-*-87(252)-62(52)
【火力】
ビルドしたら大概確2(適当)
【耐久】
無補正、持ち物なしケーシィのサイコキネシス確定耐え
【S】
4振りポリゴン抜き
対ポリゴン決戦兵器。やはりノーマルには格闘に限る(ワンパンできない)。
元からBが高くてさらにビルドアップできるチョッキブシンと考えるとすごく強そうだと思い輝石を渡した。
特性はドレパンとマッパの威力を上げるてつのこぶしだったが、こんじょうも悪くはないだろう。ただしこのルールでドッコラーがノーマークであろうこと(KPも1だった)を考えると、鉄拳ドッコラーの火力を把握している人はいないと思ったのでこんじょうにする必要性は薄いと判断した。ブラフは使い得。
育成してから2日しか経ってないのに調整意図を思い出せないので適当な書き方になっているが、本当に雑に耐えて雑に反撃できる。実際にトリル下のナックラーを起点にして突破するなどした。
かくとう技を無効化するゴーストタイプに対してゴースやケーシィ、ヒトツキが強く出られるため噛み合わせは非常に良いと感じた。輝石を誰に渡すかはこのルールではかなり重要だと思っているが、ドッコラーに渡すのは正しかったと思う。
選出は3/4。バトル場に出た2回ともナックラーを起点にして活躍してくれた。
⑥ヒトツキ
ヒトツキ@カシブのみ いじっぱりHAS
148(220)-133(164)-121(4)-*-59(12)-62(108)
【火力】
H振りヒトツキをシャドクロ+かげうちで最高乱数×2以外落とせる(ステロ込み)
無振りケーシィ、ゴースをともにかげうちで確1
【耐久】
特化ゴースのシャドボをカシブ込みで最高乱数以外耐え
臆病ゴースならステロ込みで確定耐え
【S】
4振りポリゴン(40族)抜き
カシブで対ゴースト性能を上げたヒトツキ。剣舞+せいなるつるぎでポリゴンにも強そうに見せている。
かげうちだけで高速アタッカーは縛ることができ、カシブと併せて行動保証を得やすい(と思っていた)。
ゴースのシャドボを耐えるというのが良い指標になっており、これを耐えるおかげで
・ケーシィの珠シャドボ
・DL後ポリゴンのシャドボ
・Zテクスチャー後ポリゴンの不一致シャドボ
あたりは耐えると考えながら動ける(はずだった)。実際は選出1/4でバトル場には一度も立たなかったので強いのか弱いのかもよくわからず仕舞いだった。
4.実際の対戦
ここでは2019/07/17に行われた部内戦の内容を書いていく。ただ相手の構築や選出は朧気なので参考程度に。
①ユニランナックラーその1
ドッコラーで積んでポリゴンを落とすためドッコラー選出。ニョロモが暴れるのも嫌なのでストッパーとしてケーシィ選出。
イシツブテの地震でユニランの襷発動、その後ユニランがサイキネ?(がむしゃらだったかも)、イシツブテも頑丈発動。
ユニランを地震で処理するも裏のナックラーのフェイントでイシツブテが落ちる。
その後ドッコラーを出して上からビルドレでナックラーをほぼ完封、最後のポリゴンも押し切って勝ち。
②ポッチャマ始動竜舞キバゴ?
1戦目と同じような感じ。ゴースで上から殴り倒せば勝てそうだったのでゴース選出。
イシツブテがポッチャマに地震急所を当て4割程度削る。ポッチャマはステロを撒く。ターン猶予ができたのでこちらも返しでステロを撒き、ポッチャマは熱湯を打つも火傷はせず。その後イシツブテの大爆発でポッチャマと相打ち。
その後はゴースのスカーフシャドボでヒトモシとキバゴをワンパンして勝ち。
③ヒトモシ始動Zテクスチャーポリゴン?
相手:ヒトモシ、ポリゴン(無Z)、???
相手にゴーストが多かったのでヒトツキとゴース選出。
初ターンイシツブテがロクブラ3ヒットを決めヒトモシに仕事をさせない。
裏のポリゴンを地震で4割ほど削った後ポリゴンはZテクスチャー。しかし変わった先がでんきタイプだったため地震は受けきれなかった。ポリゴンが落ちる前に対戦相手が降参して勝ち。
④ユニランナックラーその2(決勝)
相手:ユニラン(襷)、ナックラー(輝石)、コイル(頑丈、電Z)
相手は1戦目と同じ構築(参加者作成のQRを共有)だったので選出も変わらず。
初手でこちらは地震、相手はちゃんとトリルしてきた(トリル1)。次ターンで上からのがむしゃらを貰いながらもユニランを落とし(トリル2)、裏のナックラーのフェイントでイシツブテが落ちる(トリル3)。
こちらのドッコラーが地震被弾後ビルドアップ(トリル4)、次に相手のむしくいを耐えてドレパンで回復したところでトリル切れ(トリル5)。ちなみにむしくいでなく地震でも耐えられそうだった。
ドレパンでナックラーを落としたあと、裏のコイルのスパーキングギガボルト(でんじほう)でドッコラーが落ちる。
ラス1のケーシィがめざ地でコイルの頑丈発動、相手のでんじほうを避けて勝ち。
でんじほうが当たっていたら麻痺で上を取られて負けていた(つまり50%の確率で負け)が、そもそもドッコラーコイル対面でマッハパンチを押していれば簡単に勝っていた。コイルのS種族値を知らなかったのが反省点。
5.おわりに
下手なレポートより分量があってびっくりしている(5500字超、前編含めればもっと)。リトルカップと違い使えるポケモンも違いレベル上限も違うため、1から自分で考えなければいけなかったのは大変だった。しかしそれだけに考え甲斐があって楽しいルールだったと思う。
構築については、自分が見た中でポリゴンを通せた試合は少なかったため、ポリゴンとその取り巻きという形でもっと考察すればさらに強い構築も組めるかもしれない。また、トリル展開も自分の考察では弱いものと切り捨てたが、ポリゴン処理をきちんとすればいけるかもしれない。
今回記録をしようと思ったのは次の同様の企画(内外問わず)の参考にしてほしいと考えたからである。自分はポケモンのプレイヤーとしては三流もいいところなので、これを次の企画の際の考察の叩き台にしてほしいなあという思いがある。
最後に、ここまで読んでくれた方に感謝を。厳選が大変である以外は楽しいルールなので軽率にやってみてほしい。
6.おまけ:決勝のバトルビデオ
S8RW -WWWW-WWX8-TLVR
手前が自分です。